社宅制度について①

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福利厚生の一環として社宅制度の導入を考えている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、社宅制度に関してどのようなメリット・デメリットがあるのかを知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、社宅を設ける場合の主なメリットやデメリットに関して解説していきます。

所要時間: 3分

  1. 社宅の種類

    社宅の種類についてを解説します。

  2. 社宅制度のメリット

    社宅を設けるメリットを解説します。

  3. 社宅制度のデメリット

    社宅を設けるデメリットを解説します。

社宅の種類

社宅の種類は大きく分けて以下の2種類あります。

1.所有物件

2.借り上げ社宅

また、社宅とは異なり「住宅手当」を支給するという選択肢もあります。

それぞれの特徴について解説していきます。

所有物件

企業が所有する物件を従業員に貸与します。従業員から家賃徴収の有無は自由に決定できます。

家賃を一切徴収しない場合、従業員の住居の費用負担がなくなるので従業員満足度が高くなります。また、従業員から家賃を徴収する場合、企業は家賃収入を得ることが可能です。

一方で、土地や建物の購入、建設に発生する資金はすべて企業負担となります。さらに、維持費や管理費も負担する必要があり、老朽化対策に向けた補修や建て替えも必要になります。

借り上げ社宅

企業が不動産会社から借り上げて従業員へ貸与します。

保有するよりも初期投資が少なくて済み、貸与期間や戸数など目的に見合った物件を用意できます。

また、企業が建物の維持や管理、老朽化への対応などを行う必要がないため負担も少ないです。

一方で、一件ごとの契約や解約手続きが必要となるため、企業の手間が増える場合も多いです。

住宅手当について

社宅ではなく、住宅ローンや家賃を補助する目的で住宅手当を支給するという選択肢もあります。

住宅手当の場合は従業員の給与に加えて支給することになります。

一方で、給与所得扱いとなるため、課税対象となります。従業員の税負担が増加する点に注意が必要です。

社宅制度のメリット

社宅制度のメリットについて、企業側、従業員側のそれぞれの視点から解説します。

企業側のメリット

企業側にとって、主に以下のメリットが考えられます。

1.節税が可能

2.従業員満足度アップ

節税が可能

社宅家賃に関しては損金計上することができます。

損金計上することによって、純利益が減少し法人税額が軽減されます。

※損金算入の限度については規定があります。詳しくは次回の記事で解説します。

従業員満足度アップ

従業員の住宅確保の手間が減り、維持費の負担が無くなります。

また、家賃を給与からの天引きすることで所得税の節約にもなり、従業員の満足度が高まります。

従業員側のメリット

従業員側にとって、主に以下のメリットが考えられます。

1.手続きの手間が減る

2.コスト削減

手続きの手間が減る

賃貸契約時、住居を借りるための契約や内見による検討、敷金礼金などの手続きを行う必要が無くなります。 特に遠方への転勤時、この恩恵は大きくなると思われます。

コスト削減

会社が家賃の一部を負担してくれることで、相場よりも安価に部屋を借りることができます。

敷金礼金や更新料の負担もなく、給与から社宅利用分が控除されることで所得税や翌年の住民税も減ります。

社宅制度のデメリット

社宅制度のデメリットについて解説します。

コスト面

・所有物件

物件の維持費や管理費がかかってしまいます。

・借り上げ物件

空き部屋が発生した場合は、発生する家賃全額企業側が負担しなくてはなりません。 それを回避するために、従業員が選んだ住居を借り上げするという方法がありますが、契約時の初期費用や急な出張時の違約金等も負担しなくてはなりません。 所有するだけで多くのコストがかかってしまします。

手続きの手間

物件を賃借した場合、契約手続きや支払手続きなどを行わなければなりません。事業を営みながら物件の手続きとなると、かなりの手間がかかってしまいます。

まとめ

以上が社宅制度の主なメリットとデメリットです。 社宅制度に関して理解が進みましたでしょうか。

次回「社宅制度について②」では社宅家賃を損金計上する際の注意点にフォーカスして解説していきます。

田中将太郎 - Shotaro Tanaka

記事の筆者:田中将太郎

                       

(株)田中国際会計事務所 代表取締役
田中将太郎公認会計士事務所・税理士事務所 代表
東京都、北海道札幌市、宮城県仙台市に拠点を置き、個人事業主やスタートアップ企業から大企業までを幅広く支援。会計・税務、創業支援に加え、経営戦略コンサルティングの知見を活かした”戦略税務”や売上を伸ばすための”戦略マーケティング”に強みを持つ。
経営のための”裏ワザ”情報は、LINE、note、Youtubeでも配信中。                        
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