「札幌市ものづくり企業就業環境向上補助金」の募集について(2025/8/27(水)締切)

「応募が少ない」「人が定着しない」…。そんな悩みを抱えていませんか?

その悩み、もしかすると職場環境が原因かもしれません。

さっぽろ連携中枢都市圏の製造業・建設業の皆さんが、より良い職場環境をつくるための設備導入や改修をサポートする補助金があるのをご存知でしょうか。

この補助金を活用すれば、最新の機械や設備の導入で重労働を軽減したり、快適な空調設備で働きやすい環境を整備したり、人材確保・定着に向けた魅力的な職場づくりを実現できます。

本記事では、この補助金の目的や対象者、補助対象となる事業内容から申請方法まで、詳細をわかりやすく解説します。ぜひご一読ください。

札幌市ものづくり企業就業環境向上補助金

本補助金は、札幌市近郊の製造業および建設業を対象に、就業環境の向上に資する設備導入や改修への財政的支援を通じて、人材の確保と定着を図ることを目的としています。

補助対象となる事業は重筋作業の軽減や職場環境の改善につながる取り組みが挙げられます。

補助金額は上限150万円で、補助率は対象経費の2分の1であり、8月27日公募締切、2月27日までが事業実施期間と定められています。

目的

この補助金は、さっぽろ連携中枢都市圏内のものづくり企業の皆さんが、より良い就業環境を作るための取り組みを財政的にサポートすることで、ものづくり産業における人材の確保と定着を目指しています。

「人が定着しない」「応募が少ない」といった悩みを抱える事業者様にマッチする内容となっています。

補助対象者

以下の条件をすべて満たす中小企業等が対象です。

  • さっぽろ連携中枢都市圏(札幌市、小樽市、岩見沢市、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村、南幌町、長沼町)内に本社と製造拠点を持つ製造業または建設業(個人事業主は除く)であること。

ただし、建設業は工事資材の加工を行う常設拠点が必要です。

  • 設立後1年以上経過し、事業を継続する見込みがあり、必要な経営資源や人材を有していること。
  • 同一内容の事業で、国・北海道・札幌市など他の公的助成を受けていないこと。

※「中小企業等」には、大企業が株式の過半数を所有する企業や、役員構成によっては対象外となる場合がありますので、詳細な定義を確認しましょう。

補助対象事業

製造拠点において、製造作業に従事する従業員の就業環境を改善・向上させるための設備等の導入・設置が対象です。

具体例

  • 重い作業を楽にする治具や機械の導入
  • 快適な職場にするための冷暖房設備の導入
  • 作業環境を改善する粉塵や騒音対策機器の設置
  • 安全性を高める設備の導入
  • 働きやすい空間のためのトイレ・休憩室・更衣室の新設・拡張など

対象外となる取り組み

  • 単なる美化目的(壁紙の張替など)
  • 老朽化設備の単なる更新
  • 店舗と兼用する設備の設置
  • 業務に関係しない福利厚生が主目的の設備(冷蔵庫、マッサージ機など)の設置

補助対象経費

事業遂行に直接必要な費用が対象です。

  1. 設備費: 設備の購入費(運搬費含む)
  2. 工事費: 設備の据え付けや建物の工事費
  3. 設計費: 工事設計にかかる費用

補助対象外となる費用

  1. 消費税、地方消費税
  2. 土地・建物の購入費や借上料
  3. 租税公課、水道光熱費
  4. 車両(フォークリフトはNG。だが、高所作業車や無人自動搬送車はOK)、事務機器(PC、モニター、プリンターなど)、中古品、消耗品の購入費
  5. 業務に関係しない福利厚生が主目的の設備(冷蔵庫、電子レンジ、運動用器具など)
  6. 親会社、子会社、関連会社からの調達費
  7. 自社(関連会社含む)の技術等を調達する場合の費用
  8. 振込手数料など

補助金額・補助率

上限額は150万円、補助率は、補助対象経費の2分の1(千円未満切り捨て)です。

事業実施期間

補助金交付決定の日から令和8年2月27日(金)までです。補助対象となる経費は、交付決定日以降に発生し、令和8年2月27日までに支払いが完了したものに限られます。

採択予定件数

7件程度が予定されています。札幌市外に本社を持つ企業は対象外ですのでご注意ください。

スケジュール

  • 公募開始:令和7年7月23日(水)
  • 申請書類の事前確認:8月21日(木)17:00 までに必ず受けてください。
  • 公募締切:8月27日(水)12:00 必着
  • 面接審査会:9月4日(木)予定
  • 補助事業者決定:9月中旬
  • 補助事業完了:令和8年2月27日(金)まで
  • 事業完了届提出:事業完了後5営業日以内、または令和8年3月6日(金)12:00 のいずれか早い期日まで
  • 補助金額確定審査:事業完了届提出日~令和8年3月中旬
  • 請求書等の提出:令和8年3月下旬まで
  • 補助金交付:令和8年3月末頃まで

申請手続き

募集期間内に事前確認を受けた上で、以下の書類を提出します。

応募提出書類チェックリスト

  • 様式1 補助金交付申請書
  • 様式2 企業概要(パンフレット・HP写しを添付)
  • 様式3-1 事業計画書
  • 様式3-2 収支予算書兼補助対象経費積算書(見積書など積算根拠を添付)
  • 様式4 誓約書兼同意書
  • 直近3期分の決算報告書の写し(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書)
  • 申請日から3か月以内の法人商業登記簿謄本(原本)
  • 申請日から3か月以内の市町村税の納税証明書(指名願用、原本)

提出方法: 正本1部、副本8部(A4、片面印刷、Wクリップ留め、ホチキス不可)。加えて、様式2~3-2の電子データをUSBメモリーで提出が必要です。

提出手段:持参、または郵便・宅配便。E-mailやFAXでの提出は受け付けられません。

提出先:一般財団法人さっぽろ産業振興財団 食・ものづくり産業振興部 ものづくり産業振興課。

審査のポイント

「審査委員会」が書面と面接で審査します。以下の点が特に重要視されます。

  • 人材確保・定着の状況把握: 就業環境の課題を的確に把握しているか。
  • 事業内容: 課題解決に適切で効果的な内容か? 導入設備の選定は妥当か?
  • 事業の目標等: 設定した目標は妥当か? 事業後の人材確保・定着に向けた取り組みは具体的か?
  • 事業スケジュールと経費積算: スケジュールと費用の積算は的確か?
  • 事業化能力: 資金などの経営資源が十分に揃っているか?

注意事項

提出書類はすべて必須で、不備があると受け付けられません。手書きや切り貼りされた様式は不可です。同一内容で他の助成制度を受けている事業は申請できません。採択後に判明した場合は交付決定が取り消されることもあります。

申請書類や添付書類は返却されません。採択された事業は、原則として事業名称や内容が公表されます。

補助事業完了後には、実績報告書などの提出や、事業終了後3年間の成果報告、財団の成果普及活動への協力が求められる場合があります。

ぜひこの機会に、ぜひこの機会を活かして、働きがいのある魅力的な職場づくりを進めていきましょう。お気軽にお問い合わせください。

出典:ものづくり企業就業環境向上補助金

田中将太郎 - Shotaro Tanaka

記事の筆者:田中将太郎

                       

(株)田中国際会計事務所 代表取締役
田中将太郎公認会計士事務所・税理士事務所 代表
東京都、北海道札幌市、宮城県仙台市に拠点を置き、個人事業主やスタートアップ企業から大企業までを幅広く支援。会計・税務、創業支援に加え、経営戦略コンサルティングの知見を活かした”戦略税務”や売上を伸ばすための”戦略マーケティング”に強みを持つ。
経営のための”裏ワザ”情報は、LINE、note、Youtubeでも配信中。                        
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