税理士がオススメする3つの補助金・助成金
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受けて不安を感じている経営者の方が多いと思います。私も公認会計士事務所の経営者として、先行きが不透明な現状に不安を感じています。
しかし、このような時こそ今後5~10年を見据えた中・長期的なビジネスの計画を練る必要があります。私はこれまで多くの経営者とお会いしましたが、有能でビジネスを成長させる経営者は、苦しい時こそ将来を見据えた投資を行っていました。Afterコロナでの”勝ち組”になるためには、今こそ投資していく必要があります。
とはいえ、このような状況で将来に向けてキャッシュを投入できる余裕がある企業は多くありません。そこで、投資を補助してくれる補助金・助成金について解説します。
所要時間: 3分
今検討すべき補助金・助成金について3ステップで説明していきます。
- なぜ今、助成金を検討すべきなのか?
このタイミングで補助金・助成金を検討すべき理由を説明します。
- 今こそ検討すべき3つ補助金・助成金
代表的な3つの補助金・助成金を説明します。
- 補助金・助成金を獲得するために重要なこと
補助金・助成金を獲得するために重要なこと、および、有効活用するために必要なことを説明します。
1.補助金・助成金を検討すべき理由
今、政府は経済を立て直すために、新しく事業を立ち上げる人や将来の売上を伸ばすために投資をしていく企業を応援していく姿勢を強く打ち出しています。
そのため、多くの補助金・助成金が、例年よりも有利な条件となっています。
①補助金・助成金の採択率が上がっている
②補助金・助成金ののカバー範囲が広がっている
①補助金・助成金の採択率が上がっている
まず、補助金・助成金の採択率が全体として上がっています。特にコロナの影響を受けやすい業種では、より採択率が高いと言えます。補助金・助成金によっては、1.5~2倍の採択率になっています。
②補助金・助成金ののカバー範囲が広がっている
補助金・助成金のカバー範囲も「金額の大きさ」、および、「資金使途」の両方で広がっています。
本来であれば2分の1しか補助金・助成金でカバーできないものも、現在は3分の2や4分の3が補助金・助成金でカバーされます。
補助金・助成金の使途も幅広くなっています。特に、オンラインなどの非対面型ビジネスへの移行に対しては、ホームページ作成からWEB広告を含めて、追加で補助金・助成金が支給されることもあります。
これから事業を成長させて、経済を盛り上げていきたいと思う経営者は、今こそ補助金・助成金にチャレンジすべきです。
2.今こそ検討すべき3つ補助金・助成金
年間を通じて申請することができる主な補助金・助成金は3つあります。
・小規模事業者持続化補助金
・ものづくり補助金
・事業承継補助金
このほかに特定の時期のみ申請できる補助金・助成金や地方自治体が主導する補助金・助成金もあります。詳細は、別途お問い合わせください。
小規模事業者持続化補助金
項目 | 内容 |
---|---|
制度概要 | 経営計画を作成し、それらに基づいて行う販路開拓の取組み等の経費の一部を補助する |
対象事業者 | 売上向上を目指す小規模事業者 |
対象経費 | 店舗の改装、ホームページの作成、チラシ・カタログの作成、広告掲載など |
補助金上限 | 100万円 |
補助金カバー率 | 1/2~3/4 |
ものづくり補助金
項目 | 内容 |
---|---|
制度概要 | 中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援する |
対象事業者 | 設備投資を行う中小企業 |
対象経費 | 機械装置費、システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、 クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費 |
補助金上限 | 100万円~1,000万円 |
補助金カバー率 | 1/2~3/4 |
事業承継補助金
項目 | 内容 |
---|---|
制度概要 | 事業承継やM&Aなどをきっかけとした、中小企業の新しいチャレンジを応援する |
対象事業者 | 経営者交代による承継の後に経営革新等を行う事業者、M&Aを契機に経営革新等を行う事業者 |
対象経費 | 人件費、店舗等借入費 、設備費、原材料費、知的財産権等関連費、謝金、旅費、マーケティング調査費、広報費、会場借料費、外注費、委託費 |
補助金上限 | 200万円~600万円 |
補助金カバー率 | 1/2~2/3 |
上記3つの補助金は通期で申請できるものですが、その他にもさまざまな補助金・助成金があります。ご興味ある方は、別途お問い合わせください。
3.補助金・助成金を獲得するために重要なこと
補助金・助成金を獲得するために意識するポイントは3つあります。
A. 事業プラン磨き上げる
B. 加点ポイントを獲得する
C. 適切な専門家や業者を選ぶ
A. 補助金・助成金の事業プランを磨き上げる
事業プランの作成は、最も重要なプロセスです。事業プランの妥当性が、補助金の採択を得るための最も大切な要素です。事業プランにどれだけ納得感があり、実行性があるかがカギとなります。
事業プランは、補助金を使って実際に事業を進めていく上でも重要です。事業プランに沿って補助金事業を進めていくため、本当に自社の売上や利益が伸びるプランである必要があります。
また、ほとんどの補助金は、後払い支給のため、事業プランに沿って適切な支出をしなければ、補助金を受け取ることができません。
B. 補助金・助成金の加点ポイントを獲得する
補助金ごとにいくつか加点ポイントがあります。加点を得ることは、採択率を高めるためにはとても重要です。時間や手間がかかりますが、補助金ごとにどのような加点があるかを検討する必要があります。
多くの補助金の加点要素の1つとして中小企業庁が定める「経営革新計画」というものがあります。この計画は、作成から申請、認可まで最低でも1~2か月はかかるので、早めに取り組む必要があります。
C. 補助金・助成金に適切な専門家や業者を選ぶ
補助金・助成金申請のサポートをお願いする専門家や補助金・助成金の事業を実行するのに必要な業者を選ぶことも大切です。
補助金・助成金の申請をサポートする専門家の選び方
補助金・助成金の申請のサポートを専門家にお願いする場合は、専門家が申請プロセスに詳しいだけでなく、会社の成長につながる事業プランを立てるための経営のノウハウを持っていることも重要です。
- 売上や利益を上げるための事業プランを提案できるか
- 補助金・助成金獲得後に実行支援をすることができるか
補助金・助成金を取得した後に、事業プランに基づいて支出を行い、事業報告を行う必要があります。そのため、実行性がある事業プランを立てた後も、継続的に実行を支援し、補助金・助成金支給機関に対して実行状況を報告してくれる専門家が理想です。
過去の経営サポートの実績なども考慮して、自社の事業を成長させられる専門家を選定してください。
補助金・助成金の活用先の選び方
補助金・助成金を前提として業者を探すと、補助金・助成金分だけ請求額が高くなり、実質的に補助金・助成金を得た意味がなくなる場合もあるのでご注意ください。
補助金・助成金事業は、業者に対して丸投げするのではなく、まずは自社の状況や市場環境をしっかりと分析したうえ、自社のビジネスに最適なサービスを選定して発注することをオススメします。
たとえば、小規模事業者持続化補助金を活用し、WEBマーケティングに投資する場合でも、WEBマーケティングの業者には、SEOに強いベンダーやWEB広告のベンダー、その後のCVR(コンバージョンレート)を向上させるためのベンダーなど、さまざまです。それぞれの会社の長所を把握して、自社が主体となって業者を使い分けることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?補助金・助成金の活用は、金銭的な補助を得られるだけでなく、しっかりとした事業プランを練る良い機会になります。現状では、採択率も例年よりも高い状況なので、今こそ補助金・助成金にチャレンジしてみることをオススメします。
田中将太郎公認会計士・税理士事務所でも、申請サポートを行っております。現在は、依頼多数のため、北海道の事業者様を優先してサポートさせて頂いております。(※東京での補助金単体でのサポートは、停止しております。)
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