確定申告の基礎知識(2021年分・令和3年分)- 田中将太郎公認会計士・税理士事務所(田中国際会計事務所)が解説
確定申告の申告期間の開始が近づいてきました。
そこで今年の確定申告の期限と納付・還付方法について簡単に解説したいと思います。
本記事は、田中将太郎公認会計士・税理士事務所(田中国際会計事務所)の監修です。
所要時間: 3分
次の3ステップで行います。
- いつまでに確定申告が必要?
まずは、確定申告の開始時期と申告期限について説明します。
- 申告の内容を間違えていた場合
次に、間違えて申告してしまった場合の対応方法を解説します。
- 納付または還付を受ける方法
最後に、確定申告の結果、納付、又は還付となった場合の納付の仕方および還付の受け方について解説します。
いつまでに確定申告が必要?
2021年1月から2021年12月までの間に発生した個人の所得税の確定申告の申告期間は、2022年(令和4年)2月16日(水)から2022年(令和4年)3月15日(火)までです。
つまり、個人の所得税の確定申告の申告期限は、2022年3月15日(火)になりますので、皆さん忘れないように申告しましょう。
期限後申告の場合の罰則
確定申告の申告期限を過ぎてしまうと「期限後申告」となり、罰則が課される可能性があるので注意が必要です。
この期限後申告になってしまった場合は、納めるべき税額に加えて、無申告加算税又は重加算税がかかる場合もあります。
納付期限の前年との違い
申告・納税期間は、昨年は通常よりも1カ月延長され、2021年4月15日となっていました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、確定申告書の提出期限が延長されました。しかし、これまでのところ今年(2022年)については、通常通りの3月15日となっていますので、注意が必要です。
申告の内容を間違えていた場合
確定申告をした後に、間違った内容の申告をしていたことに気が付く場合があると思います。
そのような場合は、税額を多く申告していたときは「更正の請求」、税額を少なく申告していたときは「修正申告」を行うことになります。
更正の請求の場合
確定申告書を提出した後で、”税額を多く”申告していたことに気がついた場合は、「更正の請求」というものをすることになります。
多く税金を払い過ぎていたので、この更正の請求により、払い過ぎた税金を還付(返還)してもらえるように税務署に対して求めることができます。
この更正による請求内容が正当であると認められた場合には、納めすぎた税金が還付されます。
ここにセリフを入れるこの更正の請求ができるのは、原則として法定申告期限から5年以内ですので注意が必要です。
修正申告の場合
もし、確定申告書を提出した後で、税額を少なく申告していたことに気付いたときは、「修正申告」をする必要があります。
少ない税金しか払っていなかったため、当然ながら追加で税金をおさめる必要があります。本来払うべき金額に対して未納であった金額に対しては、延滞税が課されることになります。
そのため、修正申告によって納付すべき新たな税額は、修正申告書を提出する日までに延滞税と併せて納付してください。
納付または還付を受ける方法
確定申告の結果、追加で税金の支払いが発生する場合には、納付の手続きが必要になります。
参考:国税庁「申告と納税」
税金の納付の場合
税金の納付の方法は、大きく分けて5つあります。
1 電子納税(e-Tax)
2 振替納税
3 クレジットカード納付
4 コンビニ納付
5 窓口納付
納税方法 | 詳細 |
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1 電子納税(e-Tax) | e-Taxを利用した場合は、ダイレクト納付、インターネットバンキングによる納付ができます。ダイレクト納付はe-Taxの開始届出書の提出など事前の手続が必要です。 |
2 振替納税 | 振替納税とは、指定の金融機関から自動引き落としをしてもらう方法です。あらかじめ納期限までに税務署又は金融機関に口座振替依頼書を提出しておくか、e-Taxで口座振替依頼書を提出する必要があります。 |
3 クレジットカード納 | インターネット上の専用のWeb画面からクレジットカードにより納付することも可能です。クレジットカード納付の場合は、納付税額に応じた決済手数料を納税者自身が負担する必要があります。 |
4 コンビニ納付 | コンビニエンスストアで納付することもできます。国税庁ホームページから納付に必要な情報をQRコードとして作成(印刷)した上で、コンビニエンスストアに持参してください。なお、コンビニ納付ができるのが30万円以下の納付金額の場合となります。 |
5 窓口納付 | 現金に納付書を添えて、金融機関又は所轄税務署の窓口で納付する方法です。申告書の提出後に税務署から納付書の送付や納税通知書等のお知らせはないので注意してください。 |
税金の還付の場合
還付金の受取は、次の2つの方法があります。
- 預貯金口座への振込による方法
- 郵便局などに行って受け取る方法
預貯金口座への振込みを利用する場合は、確定申告書に、振込先の金融機関名、預貯金の種別、口座番号を正確に記載する必要があります。
なお、一部のインターネット専用銀行の場合は、還付金の振込みに対応していない可能性があるので、事前に銀行に確認が必要です。
まとめ
所得税の確定申告の期限の納付・還付方法について理解が深まりましたでしょうか?
個人の所得の確定申告については、田中将太郎公認会計士・税理士事務所(田中国際会計事務所)までお気軽にお問い合わせください。