美容室は税理士・公認会計士を雇うべきか【税理士・公認会計士が解説】
美容室の経営していく上で、税理士は必要なのか?
今回の記事では、この点を一緒に検討していこうと思います。税理士を雇うとやはり費用がかかってくるので、税理士や公認会計士と税務顧問契約や会計顧問契約をしたときにメリットがあるかは非常に気になるところですね。
開業を予定している美容師や美容室オーナー、経営者の方にとっての税理士の必要性を解説し、しっかりとメリットを提供してくれる税理士事務所や公認会計士事務所を雇うようにすると良いでしょう。
美容室を経営し、事業を成長させていくために、少しでもこの記事が役に立つと嬉しいです。
それでは、美容室が税理士や公認会計士を雇ったほうがいい3つの理由について具体的に解説します。
本記事は、田中国際会計事務所の監修です。
所要時間: 3分
次の3つについて説明します。
- 効率的かつ効果的な会計データを作成する美容室になれる
まずは、会計視点で解説していきます。
- ムダな支出を抑えながら税金対策できる美容室になれる
次に、税務の視点で解説していきます。
- 会計・税務的な視点を役立ててうまく経営できる美容室になれる
最後に、経営の視点で解説していきます。
効率的かつ効果的な会計データを作成する美容室になれる
美容室が税理士や公認会計士を雇う大きな理由の1つは、会計データを効率的に作成し、経営管理やファイナンス(資金調達)に役立てることができる点です。
美容室を開業した場合は、お客様へのサービス提供に加えて、広告宣伝などのマーケティング、清掃や在庫管理などの店舗の管理業務など、様々な作業が発生します。
その結果、売上の管理や経費の管理まで手が回らず、請求書や領収書を整理されないまま放置されるといったことが起こる場合があります。
この状況を解決してくれるのが、税理士事務所、公認会計士事務所です。
従来型の税理士事務所による記帳代行サービス
そこで、これまで多くの美容室の経営者が、税理士事務所を雇い、記帳代行サービスをお願いしてきたかと思います。
これも一つの方法です。しかし、記帳代行の問題点は、完全に会計データの作成を外注してしまうことで、美容室の経営者は全く会計データを見ないということが発生してしまいます。これでは、せっかく美容室の経営を始めても、うまく経営していくことはできません。
もう1つの記帳代行のデメリットは、領収書などを税理士事務所に渡すだけでは、正確な会計データを作成することができず、税務上の確定申告を行うためだけの経営に全く役にたたないデータとなってしまう恐れがあります。
これらの理由から、記帳代行は、それほどオススメではありません。
これからの美容室が目指すべきバックオフィス業務のDX化
経営に役に立つ会計データを作るために重要なことは、経営者が「お金の流れ」を正確に把握でき、人為的なミスを防ぎ、網羅的かつ正確なデータを取得することです。
ここで役に立つのが、DX(デジタルトランスフォーメーション)です。
これからの美容室は、DXに強い税理士事務所、公認会計士事務所を雇い、バックオフィス業務を自動化していくべきです。
国税庁も電子帳簿化を推し進めようとしていますので、税務調査対策を行う上でも、紙ではなく、デジタルでデータを管理し、人為的なミスを介在させないDXは非常に魅力的です。
ムダな支出を抑えながら税金対策できる美容室になれる
まず、重要なのことは、目先の税金対策に囚われ過ぎないことです。中長期的な視点に立って、戦略的な税務の提案を税理士から受けることが重要です。
やってはいけない税金対策
税金を払いたくないという強く考え過ぎるあまり、決算直前にムダなものを買ったり、「損金にできる保険金」という言葉に踊らされて、大量の保険金を払うということは、おすすめしません。
理由は、事業用資金が税金を払う以上に減りますし、会計上経費が増えることで、「儲かっていない美容室」に見えてしまいます。また、一時的には、税金の支払いが減っているように見えても、中長期的には、逆に税金の支払いが増えてしまっているケースがあります。
中長期的に税金の支払いが減ってもいないのに、そのような「儲かっていない美容室」になってしまうと将来の資金調達が不利になったり、将来的に美容室の事業売却してキャピタルゲインを得る場合に非常に不利になってしまいます。
税理士や公認会計士が支援する税金対策
経営的な視点を持つ税理士や公認会計士を雇うことで、一時的な税金の支払いを減らすだけでなく、中長期的に考えてトータルで税金が最適になるような提案を受けることができます。
参考:「マイクロ法人の会社設立(個人事業主の節税、社会保険効率化)」
会計・税務的な視点を役立ててうまく経営できる美容室になれる
経営のプロのアドバイスを反映し、他の美容室との差別化を図りましょう。
美容室の競争環境
多くの美容室は、技術やサービス内容、価格などをしっかりと検討し、より良いものにするために注力しています。
美容師や美容室のオーナーは、美容に関するプロです。非常に詳しい専門知識をもち、お客様が美しくなるためにアドバイスをすることができます。
しかし、世の中には数多く美容室があり、もはや一般的な業界知識だけで差別化するのは、非常に困難になってきています。
一方で、美容師や美容室のオーナーは、経営のプロではないケースが一般的です。そのため、突出した技術や知識をもつ美容師を多くかかえる美容室であったとしても、経営がうまくいっていないケースも多いです。
税理士、公認会計士がもたらす美容室の経営へのメリット
もし、経営的な視点をもつ税理士事務所や公認会計士事務所を顧問にすることができれば、「経営のプロ」の視点を美容室の経営に取り入れることができます。
経営をうまく行っていくためには、想像力やひらめきが必要なのではありません。「現状の経営で何がうまくいっていないのか?」をしっかりと把握し、それを改善することです。
しかし、多くの美容室では、「何がうまくいっていないのか」を把握できていません。
ここが、一番の課題です。
税理士や公認会計士が顧問となり、会計データをしっかりと作り上げていくことで、何がうまくいっていないのか、を把握するため理解するための地図となる経営管理データを手にすることができます。
月間でどれだけの固定費がかかっているのか?広告宣伝費は過剰でないか、など会計データをしっかりと検証することで解決していくことができます。
まずは、会計データを手にすることがスタートポイントです。
まとめ
ここまで、適切な税理士事務所、公認会計士事務所を選択することで、美容室がうまく経営を行っていく上でのメリットを解説しました。
ぜひ個人事業主や法人として美容室を運営されていく経営者の方々は、税理士事務所や公認会計士事務所を雇っていくことを検討してみてください。
田中国際会計事務所、又は、田中将太郎公認会計士・税理士事務所では、美容室の経営を行っていく上で重要な「戦略会計」、「戦略税務」をご提案しています。
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