仮想通貨の確定申告②【田中国際会計事務所が解説】

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仮想通貨 確定申告

仮想通貨の確定申告に関する記事【第2弾】です。

こんにちは。公認会計士・税理士の田中将太郎です。

前回は、仮想通貨には様々な取引があるため、仮想通貨の確定申告も難易度が高いことを説明しました。

前回の記事「仮想通貨の確定申告①」で例に挙げただけでも、以下のように11種類もありました。

①仮想通貨を購入して売却
②仮想通貨による物品購入
③暗号資産同士の交換
④外貨での暗号資産の売買
⑤暗号資産証拠金取引
⑥暗号資産信用取引
⑦ハードフォーク
⑧ICO
⑨マイニング
⑩ステーキング
⑪レンディング

今回の第2弾では、仮想通貨の取引の中で一番基本的な「①仮想通貨を購入して売却の場合」のパターンを紹介していきたいと思います。

確定申告について田中将太郎公認会計士・税理士事務所(田中国際会計事務所)に相談したい方は、こちら

所要時間: 3分.

3分で簡単に解説してきます。

  1. 仮想通貨を購入した場合の処理方法

    まずは、仮想通貨を買った時にどのように会計処理すべきかを考えていきます。

  2. 仮想通貨を売却した場合の処理方法

    次に、仮想通貨を売却した時の会計処理の方法とそれに伴って生じる利益の確定申告の方法を説明します。

仮想通貨を購入した場合の処理方法

まずは、仮想通貨を購入した際に行う仕訳処理の方法を解説します。

仮想通貨の勘定科目は?

仮想通貨は購入した際は、資産となるので、どのような資産勘定を使うかを考えていく必要があります。

仮想通貨に使う資産勘定の科目は、購入時における仮想通貨を保有する目的によって異なります。

売買目的で仮想通貨を保有する場合

売買目的で仮想通貨を保有する場合は、「投資仮想通貨」というような勘定科目を利用するとよいでしょう。

位置づけとしては、投資で株式を保有する場合に利用される「売買目的有価証券」などの勘定と同じです。

貸借対照表上では、「投資その他の資産」の区分で計上することになると考えられます。

資金決済を目的として仮想通貨を保有する場合

資金決済を目的として仮想通貨を保有する場合には、通常の「仮想通貨」という勘定科目を利用すると良いと考えられます。

資金決算を目的とする場合は、同じく資金決済を目的として利用される通貨である日本円などの「現金」勘定や銀行に預け入れてある銀行預金である「預金」勘定と同じような取り扱いになります。

そのため、貸借対照表上の科目では、「仮想通貨」勘定を「流動資産」に計上します。この「流動資産」区分には、前述した「現金」勘定や「預金」勘定も計上されています。

仮想通貨を購入した際の具体的な仕訳は?

仮想通貨を計上する勘定科目が分かったところで具体的な仕訳方法を考えていきましょう。

たとえば、現金(日本円)で100万円分のビットコインやイーサリアムなどの何かしらの仮想通貨を売買目的で購入した場合には、どのような仕訳になるのでしょうか。

(借方)投資仮想通貨 100万円 /(貸方)現金 100万円

資産である現金を減らして、代わりに資産として投資仮想通貨が増えるという仕訳になります。

仮想通貨を売却した場合の処理方法

次に仮想通貨を売却した際の会計処理を考えてきましょう。

会計処理を考える時に色々と難しく考えすぎですが、シンプルに考えれば大丈夫です。

つまり、売却した時には、購入した時と反対の処理をすれば良いだけです。

仮想通貨を買った時と同額で売れた場合の処理は?

買った時と同額で売れた場合は、非常にシンプルな仕訳となります。

先ほど例として説明した100万円で仮想通貨を売って、現金で100万円手にした場合は、次のように仕訳処理します。

(借方)現金 100万円 /(貸方)投資仮想通貨 100万円

買ったときと反対の処理をすれば良いだけですね。

しかし、現実の売買では、買った時と同額で売れることはあまり無いと思いますので、利益が出た場合や損失が出た場合も説明してきます。

仮想通貨を売って利益が出た場合

例えば、100万円で買った仮想通貨が120万円で売れた場合を考えてみましょう。その場合は、次のように仕訳処理することになります。

(借方)現金 120万円 /(貸方)投資仮想通貨 100万円
            (貸方)投資仮想通貨売却益 20万円

100万円で買った仮想通貨を売って、手元に120万円の現金が入ってきたということを意味します。

国税庁ホームページ「No.1524 暗号資産を使用することにより利益が生じた場合の課税関係」

仮想通貨を売って損失が出た場合

皆さんはもうお分かりと思いますが、念のため、仮想通貨を売って損失が出た場合の仕訳処理も説明しておきます。

100万円で買った仮想通貨が、80万円で売れた場合です。

(借方)現金 80万円 /(貸方)投資仮想通貨 100万円
(借方)投資仮想通貨売却損 20万円

まとめ

いかがでしょうか?仮想通貨を購入した場合と売却した場合の会計処理がわかりましたでしょうか?

仮想通貨を購入した場合と売却した場合の会計処理は、より複雑な仮想通貨の取引の会計処理を考えたり、税務上の取り扱いを検討する上で基礎となる考え方ですので、しっかりと理解しましょう。

次回の記事「仮想通貨の確定申告③」も参考にしてください。

田中将太郎 - Shotaro Tanaka

記事の筆者:田中将太郎(公認会計士、税理士)

田中将太郎公認会計士・税理士事務所 代表

<事務所概要>
東京および北海道札幌を拠点とする公認会計士・税理士事務所。 会社設立から税務顧問、経営戦略まで成長ステージごとに段階的に支援します。

<代表略歴>
北海道旭川市出身の公認会計士・税理士。慶応義塾大学経済学部、シカゴ大学経営大学院で経済、経営、ファイナンスを学ぶ。 公認会計士として国際監査やアドバイザリーに従事後、経営戦略コンサルタントとして大企業を中心に経営戦略やマーケティングを支援。 現在は、田中将太郎公認会計士・税理士事務所の代表(東京・北海道札幌)。


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