会社設立費用はどれくらいか?【公認会計士が徹底解説】

会社設立費用
会社設立費用

一般的には、会社設立費用として、株式会社が25~30万円、合同会社が10~15万円程度かかると言われています。しかし、うまく会社設立を行うことで、株式会社を約12万円、合同会社を約3万円で設立することができます。

会社設立費用は、会社形態よって異なります。
①株式会社の会社設立
②合同会社の会社設立

また、設立方法によっても異なります。
③自分で会社設立を行う
④専門家に頼む

さらに市町村が提供するお得に会社を設立する制度もあります。

そこで、それぞれの違いごとに会社設立費用を解説します。

この記事は、田中将太郎公認会計士・税理士事務所が解説してきます。

所要時間: 3分

3分で会社設立費用を理解しましょう。

  1. 会社設立の際に必要な費用とは

    まずは会社設立費用の全体像を理解します。

  2. 株式会社と合同会社での会社設立費用の違い

    株式会社と合同会社でどの程度費用が違うかを理解します。

  3. 専門家に会社設立を頼む場合の会社設立費用

    会社設立の専門家の費用を理解します。

  4. 登録免許税を半額にする方法

    地方自治体の制度を活用することで会社設立費用を大きく減らすことができます。

会社設立の際に必要な費用とは

まずは、会社設立にどのような費用が発生するかを確認します。

①会社設立の登録免許税:6万円~/15万円~
②定款認証料(公証人の手数料):約52,000円
③定款印紙代:0~4万円
④登記後の登記簿謄本代:500円、印鑑証明書代:500円
⑤専門家報酬:5~8万円
⑥資本金:任意の金額

関連記事:「税理士・公認会計士が教える「会社設立」【失敗しないためのコツを解説】

①会社設立の登録免許税

株式会社の場合は印紙代として15万円が必要となりますが、
資本金の1,000分の7の金額が上記金額を上回る場合、その金額が必要となります。

合同会社の場合は6万円が必要となりますが、
資本金の1,000分の7の金額が上記金額を上回る場合、その金額が必要となります。

参考:国税庁ホームページ「No.7191 登録免許税の税額表」

②定款認証料(公証人の手数料)

株式会社の場合、公証人の手数料として50,000円、謄本代として1冊1,000円程度(2冊で2,000円程度)がかかります。基本的に、謄本は登記申請用・保管用の合計2冊あるとよいです。

③定款印紙代

紙の定款の場合は、印紙代40,000円もかかりますので、合計で92,000円程度の費用がかかります。

しかし、電子認証の場合は、印紙代が発生しないため合計52,000円で済みます。

合同会社の場合、株式会社と異なり、公証人の手数料、謄本代は不要で、印紙代40,000円だけが必要となります。電子認証の場合は、印紙代も発生かかりません。

④登記後の登記簿謄本代、印鑑証明書代

契約締結時や銀行口座開設時に必要となりますので、最低でも登記簿謄本代1通600円、印鑑証明書代1通450円を発行するためのの登記印紙代が必要です。会社設立後に、法務局で登記簿謄本と印鑑証明書を忘れずに取得しましょう。

⑤専門家報酬

自分で会社設立手続を行う場合は不要です。

会社設立の専門家は、司法書士や行政書士などが一般的です。

ただし、行政書士単独の事務所にご依頼の場合、行政書士は登記申請を代理することはできませんので、業務は定款作成・認証、
必要書類の一部の作成に留まります。
また、税理士事務所は会社設立手続の代行は法律上認められていません。ご注意下さい。

その点、当サービスは司法書士・行政書士・社会保険労務士・税理士がそれぞれの職域に従い共同してすべての手続を
一括して承りますのでご安心下さい。

⑥資本金

資本金は、自由に金額を設定することができます。

出資者が会社に払い込む金額(払込資本)であり、会社運営の原資となる金額です。この資本金から上記の①~⑤の会社設立費用を支出することができますので、資本金の設定額は、会社設立費用以上の金額を設定することをオススメします。

関連記事:「会社設立時の資本金の設定【5分で完全攻略】

関連記事:「会社設立時の資本金の決め方【公認会計士・税理士が徹底解説】

株式会社と合同会社での会社設立費用の違い

最低限必要となる会社設立費用を株式会社と合同会社に分けて解説します。

結論からいうと、株式会社は20~24万円、合同会社は6~10万円の会社設立費用がかかります。

株式会社と合同会社の両方で4万円の幅があるのは、定款を電子で作成するか、紙で作成するかの違いです。紙の定款の場合は、印紙税が4万円かかりましが、電子定款にした場合は、この4万円がかかりません。

電子定款で定款認証を行うには、専門家に依頼するか、自分でマイナンバーカードとカードリーダーを準備してパソコン上で電子定款認証を行う必要があります。

株式会社の場合の会社設立費用

株式会社の会社設立費用は以下の通りです。なお、専門家報酬は含めていません。

費用項目紙定款の場合電子定款の場合
登録免許税150,000円150,000円
定款認証手数料50,000円50,000円
定款印紙代40,000円0円
定款謄本代2,000円2,000円
登記簿謄本代500円500円
印鑑証明書代500円500円
合計243,000円203,000円
株式会社の会社設立費用

合同会社の場合の会社設立費用

合同会社の会社設立費用は以下の通りです。なお、専門家報酬は含めていません。

費用項目紙定款の場合電子定款の場合
登録免許税60,000円60,000円
定款認証手数料0円0円
定款印紙代40,000円0円
定款謄本代2,000円2,000円
登記簿謄本代500円500円
印鑑証明書代500円500円
合計103,000円63,000円
合同会社の会社設立費用

関連記事:「合同会社とは【公認会計士・税理士が徹底解説】

専門家に会社設立を頼む場合の会社設立費用

会社設立は、今後の事業運営上で非常に重要となってきますので、専門家を活用された方がよい場合が多いです。

専門家の種類

会社設立には、司法書士や行政書士に頼むのが一般的です。

その場合の専門家報酬は5~8万円です。司法書士に頼む場合や行政書士に頼む場合で、サービス内容が異なる場合があるので注意が必要です。

また、司法書士や行政書士でも、会社設立を専門でやっていない方も多いので、会社設立に精通している専門家に頼むことが必須です。

また、会社設立前に、資本金の設定や株式発行総数などの会社設立後の会計・税務、ファイナンスに関わる部分もあるので、事前に公認会計士や税理士に相談しておくとベストでしょう。

公認会計士事務所での会社設立

CPA
CPA – Certified Public Accountant

一部の公認会計士事務所では、司法書士や行政書士に頼むよりもお得で効果的な会社設立プランを準備している場合があります。

田中将太郎公認会計士・税理士事務所でも数多くの会社設立を支援してきました。現在は、スタートアップ支援の一環として、お得な専門家を活用した設立プランを準備しています。

キャンペーンの有無によって、プランが異なりますので、詳細はホームページからお問い合わせください。

田中将太郎公認会計士・税理士事務所へお問い合わせ

登録免許税を半額にする方法

会社設立時にかかる登録免許税は、株式会社で15万円、合同会社で6万円かかります。

しかし、市町村で認定するスタートアップ支援を受けることで、登録免許税を半額(株式会社:15万円⇒7.5万円、合同会社:6万円⇒3万円)にすることができます。

この制度を使うことで、会社設立費用は最低で株式会社で約13万円、合同会社で約3万円となります。

詳細は、所属されている市町村にお問い合わせください。

なお、参考までに、北海道札幌市の場合は、次の関連記事で詳細を説明していますので、確認してみてください。

関連記事:「北海道札幌市での会社設立で知っておくべきこと」

株式会社を設立する際の登録免許税

以下は、電子定款の場合の株式会社の会社設立費用です。

登録免許税の半額制度を利用した場合は、総額が128,000円になります。

費用項目電子定款(通常)電子定款(半額制度)
登録免許税150,000円75,000円
定款認証手数料50,000円50,000円
定款印紙代0円0円
定款謄本代2,000円2,000円
登記簿謄本代500円500円
印鑑証明書代500円500円
合計203,000円128,000円
株式会社の会社設立費用(電子定款の場合)

合同会社を設立する際の登録免許税

登録免許税の半額制度を利用した場合は、総額が33,000円になります。

費用項目電子定款(通常)電子定款(半額制度)
登録免許税60,000円30,000円
定款認証手数料0円0円
定款印紙代0円0円
定款謄本代2,000円2,000円
登記簿謄本代500円500円
印鑑証明書代500円500円
合計63,000円33,000円
株式会社の会社設立費用(電子定款の場合)

まとめ

会社設立に関するイメージがつきましたでしょうか?会社設立を検討されている起業家の方に少しでもプラスになれば嬉しいです。

関連記事:「数字で見る会社設立【会社設立数編】

関連記事:「会社設立時の資本金の決め方【公認会計士・税理士が徹底解説】

田中将太郎 - Shotaro Tanaka

記事の筆者:田中将太郎

                       

(株)田中国際会計事務所 代表取締役
田中将太郎公認会計士事務所・税理士事務所 代表
東京都、北海道札幌市、宮城県仙台市に拠点を置き、個人事業主やスタートアップ企業から大企業までを幅広く支援。会計・税務、創業支援に加え、経営戦略コンサルティングの知見を活かした”戦略税務”や売上を伸ばすための”戦略マーケティング”に強みを持つ。
経営のための”裏ワザ”情報は、LINE、note、Youtubeでも配信中。                        
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